「かかりつけ薬局」をもとう!

公開日 2009年03月25日

更新日 2014年05月04日

かかりつけ薬局とは・・・

ちょっとした病気の診療や日常の健康相談などは、身近な「かかりつけのお医者さん」で行うと安心であるように、薬局についても、薬の使い方や疑問に答え、よき相談相手になってもらえる「かかりつけ薬局」をもつことをおすすめします。
 「かかりつけ薬局」とは、どの医療機関で処方せんをもらった場合でも、必ずそこに持っていき、薬の調剤を受けると決めた薬局のことです。

 

医薬分業とは・・・

最近病気で医師の診察を受けた際、服用する薬などを書いた「処方せん」を発行する病院や診療所が増えています。
これは医師、薬剤師がそれぞれの専門性を生かして、患者さんの方々により質の高い医療サービスを提供しようとする制度で、これを医薬分業と言います。
病院や診療所が、この医薬分業制度を導入した場合は、診察した後、直接お薬を渡さず、薬の名前や調剤方法を書いた処方せんを患者さんに渡して、患者さんはその処方せんを街の薬局に持って行き、薬剤師から調剤された薬を受け取るようになります。

 

医薬分業になると・・・

  1. 病院と薬局と2ヶ所に行かねばならず、2度手間になりますが、薬局に処方せんを持っていった方が早く調剤してもらえることが多いようです。
    また、ご家族の方でも薬を受け取ることができます。
    医薬分業になると負担は少し増えますが、薬の適正使用につながります。
  2. 医師と薬剤師による処方の二重チェックができます。
  3. 薬の名前を知ることができ、納得して服用することができます。
  4. 医師が手持ちの薬にとらわれず、治療に必要なものを自由に処方できます。
  5. かかりつけ薬局を持つことにより、薬の管理をしてもらえます。

 

患者さんにとってのメリットは・・・

 患者さんにとっては、

  1. 処方した医師と調剤する薬剤師のダブルチェックにより、副作用の防止が図られる。
  2. 重複投薬の危険防止になる。
  3. 院外の薬局で、薬について十分な説明・服薬指導が受けられる。
  4. 調剤してくれる薬局を自由に選択できる。
  5. 調剤の持ち時間が短縮される。
  6. 処方内容が開示される。
  7. 在宅患者さんへの配達が可能になる。

などのメリットがあります。

 

薬歴管理とは・・・

薬歴管理とは医薬分業の大きな利点のひとつです。
医師が患者さんの診断治療のためにカルテを役立てているように、薬局では、患者さんが服用している薬、体質、薬物アレルギーなどを記録し、患者さんに応じた服薬の指導を行い、また複数の医療機関から出された薬あるいは大衆薬などとの重複あるいは飲み合わせ(相互作用)などをチェックするのに役立てています。

 

負担金が増えてしまうのでは・・・

薬局に支払う技術料の分、窓口で支払う金額は若干増えることになります。しかし、薬剤師の指導が治療の効果を早めたり、同じ薬の重複投与や市販薬の使用をチェックすることにより、薬の無駄がなくなるので、結果的に費用はかからないことになります。

 

おくすりQ&A

Q1 飲み忘れた時はどうするの?

A1

  1. 1回に2回分を飲むのはダメです。
    飲み忘れにすぐ気がついた時には、服用してかまいません。
    ただし、糖尿病薬およびその他の特殊な薬を除きます。
  2. 時間が経ちすぎて、次の服用する時間に近い時、飲み忘れた薬は服用せず、
    次回からきちんと服用する

以上が一般的な対応ですが、例外もありますので、飲み忘れたらまず医師、薬剤師に相談をして下さい。

 

Q2 くすりがうまく飲めない時はどうしたらいいの?

A2

  1. 指示されたとおり飲めない(時間)
  2. 剤形が飲みにくい(におい、大きさ、形)

等、考えられますが、まず、医師、薬剤師に相談して下さい。

 

Q3 粉薬が苦くて、またはむせて飲めない。オブラートを使って良い?

A3

苦み自体が効き目になっている薬もありますので、オブラートを用いる前に薬剤師に相談しましょう。

 

Q4 症状が同じだからといって、病院でもらった薬を他人に分けてあげたり、分けてもらっていいの?

A4

  決して病院でもらった薬をあげたり、もらったりして服用しないで下さい。病院でもらう薬は、医師が診察して個々の患者の病状別に出されているものです。いわば、その人専用の薬ですので、症状が同じだからといって同じ薬が出されるとは限りません。
  場合によっては生命をおびやかすことさえあります。

 

Q5 薬をもらってずっと飲んでいますが、体調もよくなりました。薬は止めてもいいの?

A5

自分勝手に判断してやめてはいけません。
「症状がよくなった」というのは、実は薬が効いているからで、完治したわけでない場合もあります。医師が「薬は止めてもいいですよ」と言わない限り、きちんと飲んで下さい。
自分で勝手に薬の量を減らすのもいけません。


その他にもいろいろ質問、疑問があると思いますが、薬剤師に気軽に相談して下さい。

 

おくすり豆知識

くすりの正しい飲み方、使い方

用法(服用時間)について
食前・・・食事の30分から1時間前
食直前・・・食事をする直前
食直後・・・食事が終わってすぐ
食後・・・食事が終わって30分以内
食間・・・食後2時間位をさす
就寝前・・・寝る直前か30分から1時間前
時間前・・・その時間ごと
食事に関係なく一定の間隔で
頓服・・・必要に応じて

内服薬の正しい飲み方
・体を起こしてコップ1杯の水またはぬるま湯で飲む。
・錠剤をつぶしたり、カプセル剤の中身を取り出して飲まない。
・錠剤は、かみ砕かない。

 

くすりとくすりの飲みあわせ(薬物相互作用)

他の薬と併用すると、お互いの作用が弱まったり、強くなったりすることがあります。
このような作用を起こさないために、今飲んでいる薬がある時には、必ず医師、薬剤師に伝えましょう。

 

くすりと食べ物、飲み物の関係

くすりの中には、ある種の食べ物や飲み物と相性の悪い組み合わせがあり、くすりの効果が弱くなったり、逆に強く出てしまうこと
があります。
相性の悪い食べ物や飲み物がある時には注意がいりますので、覚えておきましょう。
忘れた時は、医師、薬剤師に相談して下さい。


くすりの正しい保管の仕方 

 

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