公開日 2026.10.06
更新日 2026.10.06
私たちの事業所は「いこいの森」
働く職員にも「いこい」を
①男性の育休取得に向けた制度について教えてください。
弊社の育児休業制度は、高知働き方改革推進支援センターさんのアドバイスのもと、各種社内規程のブラッシュアップに取り組む中で、現行法規に則ったものに整備いたしました。
企業規模的に人事や労務管理に専任のスタッフを配置することは難しく、自力による規程整備はハードルが高いため、同センターのような専門機関のサポートは非常に心強く、感謝しております。
制度の内容としては国のモデル規則に沿ったシンプルなもので特別目新しいものはありませんが、若手人材の採用強化を図るうえで重要な取り組みとして考えております。今後も他社様の取り組みや職員の声を取り入れながら、定期的な見直しを行っていきたいと考えております。
②男性の育休取得の環境づくりに取り組もうと思ったきっかけは?
弊社は女性が多く働く職場ということもあり、規程の整備は行いつつも、男性育児休業はどこか遠い話のように捉えておりました。しかしある日、男性職員から「取得したい」との申し出があり、本部総出で対応を検討することになりました。
一番の課題となったのは、業界の慢性的な人材不足です。常勤職員が1カ月休業するためには既存職員の出勤増だけでは補うことは困難だったため、期間中の代替要員を確保する必要がありました。
幸いにも、以前からお世話になっている派遣会社さんから運よく適切な人材をご紹介いただき、無事に人員繰りの課題をクリアすることができました。
この実績を踏まえ、弊社では新たに「育休代替・業務サポート制度」を立ち上げました。現場の負担を最小限に抑えつつ迅速に人員を確保するために、原則として派遣職員の採用を最優先とし、補完策として事業所内や社内応援勤務体制を整えました。
応援勤務に協力してくれた職員には特別手当の支給や人事考課での加点といったインセンティブを設け、取り組みやすいよう工夫しました。
誰もが気兼ねなく育児休業を申請できる職場環境を目指し、今後も職員の反応を見ながら制度の内容は随時改定していく予定です。
③取得しやすい職場づくりに向けて、日ごろ意識していることなどを教えてください。
先にも述べた通り、職員からの取得の要望を受けた際は「まさかうちで男性育休!?」と驚いたことは事実です。法人本部としては就業規則に定めた育休規程を読み込み、制度の仕組みを改めて学び直す非常に良い機会となりました。
一方で、最も大変だったのは現場です。介護現場は慢性的な人手不足状態であり、早出や遅出、夜勤などのシフトを組み合わせた勤務体制で24時間365日運営しています。ただでさえ不規則になりがちな勤務体制の中、有給休暇の取得促進も求められる状況であり、男性職員も育休の取得希望は非常に言い出しづらい雰囲気だったと思います。
そうした中で、職場のムードメーカーでもある管理者が中心となって周囲に働きかけ、全職員の理解と協力を得ることができました。日頃から「一つ屋根の下に暮らす家族」のような温かい関係性があったからこそ、スムーズな導入につながったと感じております。

④実際に育休を取得された社員の方の声をお聞かせください。
1ヶ月間の育休を取得させていただき、初めての子育てで家族の時間が増え、自分自身の働き方や家族との向き合い方を改めて考えさせられる貴重な期間となりました。今回、育休を取得することができて本当に良かったです。
⑤今後の展望やメッセージをお聞かせください。
育休取得希望者に対して、完全に理想通りとはいかない部分もあったかもしれませんが、ある程度希望に沿う形で育休を取得してもらうことができました。
しかしながら周囲では、男性育休について社内での理解が進んでおらず、そうした環境に失望して退職される方がいるという話も耳にします。
各企業ごとの事情はあると思いますが、出産や育児という人生の一大イベントを職員と一緒に祝い、体験を支えることは、エンゲージメントを強める意味で非常に大きな力になると思います。弊社も至らない点は多々ありますが、職員の声をよく聞き、時代に合った経営をこれからも心掛けていきたいと思います。
